今期から6エレメンツを掲げ採用の基準が明確になったと話す代表の岡田に採用したい魅力的なメンバーについて話を聞いてみました。6つの採用基準を掲げたその背景には代表の内面的な弱さが見え隠れする深い理由があった!?
目次
採用基準の6(シックス)エレメンツとは?
ミライユの採用にはベースとなる基準に、人材要件とスキル面での要件と二つの基準がありますが、どちらかというと人材要件に重きをおいて採用しています。
この人材要件が、ミライユのコーポレートサイトにも記載されている「6エレメンツ」です。今まで数多くの採用をしてきた経験から、長い時間をかけて言語化したものがこれで、今のミライユの採用基準になっています。
1.ピュアな価値観を貫き通す
ミライユは、シンプルに「社会貢献をしましょう」「誰かを今より幸福にすることが会社の存在意義です」「お客様や業界、いっしょに働くメンバーに常に誠実であろう」というような常にピュアな価値観を持って、それを貫き通しましょうという考え方をする会社です。
そういった会社ですから逆に売り上げを優先しすぎて人を不幸にすることや、儲かるけど社会的に意味がないことは今後も絶対にやりません。みんなが当たり前にシンプルに「やったほうがいいよね」って考えることを追究するのは意外と難しいものですが、それを本気でやるからこそ自分の仕事は楽しく、誇らしくなるのだと考えています。だからこそ大前提としてこの純粋な価値観を貫き通すことに共感してくれる人に魅力を感じますね。逆にこの価値観に「ほんとに?キレイごとでしょ?」って斜に構えたスタンスの方は弊社では働くことは困難だと思います。
2.自分の可能性を信じ続ける
いわゆる「楽しくなさそうに電車に乗る大人のひとり」になりたくないなーと学生のころから漠然と思っていました。そこから自分も社会人となり仕事を経験し、数多くの社会人の方を目の当たりにする中で、特に20代前半~半ばぐらいまでの若者の仕事が楽しいかそうでないかの境目に「自己成長を体感できているか否か」というものがあることに気づきました。それに加えてそこに仕事の内容自体は大きく起因していないともわかりました。
ただ社会に出ると永続的に自己成長を感じ続けることは誰でも困難で、社会に出て数年立つと、成長速度が一時的に鈍化してしまうこともよくあります。私もそうだったと思います。会社や上司から厳しいコミュニケーションが増えることもあります、時に評価をされないことだってあるでしょう。ただそんな時に「自分ってダメなんだ。これ以上成長できないんだ」って思うことがその人の将来を狭めて、楽しくない大人への第一歩だと考えています。これをどう解釈しているかというと、【人が成長しなくなる瞬間って、自分への期待値を下げてしまった瞬間】ということです。
就職活動をしている大学生は、自分の将来のビジョンを持ち、自分が成長できることを期待して会社に入社してくる方も多いと思います。それが入社2年目、3年目になると「どうやら社会は厳しいぞ」とか、圧倒的に能力の高い人がいることに気づいて自分の伸び代に限界を見出してしまったり、もうちょっとやれるのに無理だって自分で自分に蓋をしてしまったりして、成長を自ら止めてしまいます。
そして、自らへの期待値が下がり面白くない人生になる人、どんどん未来が悲しくなっていく人が圧倒的に多い。これは外部環境というよりは、どちらかというとその人自身の心持ちの問題であると思っています。周りがなんと言おうと、少なくとも最後の最後までせめて自分ぐらいは「自分はまだまだやれますよ!」って信じられることがとっても大事だと思っていて、そこに強さがある人はブレない。そういう人は結果的に成長する→新しい役割が与えられる→前向きに取り組む→また成長する→仕事が楽しい!の好スパイラルになりやすいという事実はあります。
だからミライユでは自分の可能性を信じ続けることに共感してくれる人を求めていますね。ここまで話すとお分かりのように、ミライユのメンバーにはこれから成長し続ける前提で入ってきてもらっているので、採用面接の時点ではスキルはあまり見ていないです。面接では「将来どうなったら幸せなんだろう?」「それはミライユに入ったらできるのかな?」「どれぐらいそれは本気なの?」と質問して一緒に将来を考えながら話をしています。
3.変化を楽しみ、変化を起こす
ミライユはベンチャー企業なので、変化を起こすことを前提としています。でも、変化を起こす側は楽しいですけど、起こされる側は実際ストレスが大きいものです。例えば上司が「朝に言っていたことと、夜に言っていることが違うからしんどいな」っていう人がいると思いますが、その変化を起こす側の上司って実は楽しく起こしているんですよね。。。なんなら楽しさ共有しているつもりで部下に伝えてすらいます。
つまり、変化を大きな波ととらえると、波の先端に乗っている人は、自分で波を起こしている自覚もあるから別に何も思っていないしむしろ楽しく感じている。でも起こされている人にとっては、突然バーンっと波をかぶってしまうからいやだと感じます。そうなるとやはり変化することをマイナスに捉えてしまう人も多くいるのだと思います。でも、そもそもミライユには日々変化があるという前提ですからそれを理解した上で、むしろその起こされた変化を楽しめる人の方が絶対に適性はありますし、さらには変化を起こせちゃう人はもっと楽しいのでそれをやりたいという人には魅力を感じますね。
4.多様性をそのまま受け入れる
この「多様性をそのまま受け入れる」っていうのは、この会社の一番特徴的な部分だと思います。ミライユではバックボーンがなんでも、学歴がなんでも、性別がなんでも、この6エレメンツに当てはまる人は採用します。ですから一人ひとりは個性も強く、性格も価値観もバラバラです。そのバラバラに統一感を持たせているのが企業理念だったりビジョンだったりします。
一人ひとりの個性が強いミライユでは、一つのテーマで議論をしても十人十色の意見を言い合います。これは本当に違うことを言います。面白いぐらいに言います。ただこれは意見がズレているということではなく、自分の意見を持っているということで非常にポジティブにとらえています。
こんなに個性がそれぞれ違うからこそ「みんな違うんだ」という前提で議論がされますし、意見を押し付けるのではなく「なぜこの人はこんな考えになるんだろう?」と理解をしようとします。この価値観こと多様性を受け入れるということで、ダイバーシティーというような言葉だけが走り続ける世の中で、ミライユというこの小さな社会の中多様性享受力は非常に高いとメンバーを見ていて思います。
「人ってそれぞれ違うよね」っていう価値観をそのまま受け入れられる人のほうが人間としての幅も広がるし、これから社会に出て価値が出る人だと思います。「そういう考え方もあるよね、まぁ自分は違うけどね。」ってそのまま他の意見は他の意見としてインストールできる人これは採用時にすごく見るポイントですね。
「みんな違うんだ、短所より長所を!」というようなコンセプトをもとに採用をしているので、採用するときには他の会社だと短所に目が言って落とされてしまっている人を採用することも多くあります。例えば、その人を表す5個の評価基準があったとして、ミライユでは、60点が5個ある平均点の人よりも、2個100点で3個は30点みたいな評価を持つ人を採用します。エッジが効きすぎていて他の会社だと微妙だなって人ですね。
長所と短所を持っている人がいたら短所を削っていくって考えよりは「長所をそのまま伸ばしていったら短所はどうでもよくなっていくんじゃない!?」という感覚です。この採用をずーっと8年やり続けてたからこそ、バラバラであること=ミライユっぽさというのが社内の共通認識としてあるのはミライユの面白いところですね。
5.誰かのために働くことを喜びとする
これは生きていく上ですごく大切なことだと捉えています。そもそも人は自分のために働いているのだと思いますし、その考え方は間違ってないとも思います。でも、結局人間は一人では生きていけないし、「社会の中で自分がどういう風につながっているのか」とか、「どういう付加価値をもっているか」っていうことを相対的に自認することでしか幸福感を得られない難しい生き物だと思っています。
いかにスキルが高くても結果的にみると何の役にも立ってないと本人は感じているとか、いくら売上が上がっていてもそれが誰にとっても意味のないものなのであれば、それは結局孤独で幸福ではないと思っています。だから、僕らの使う「社会貢献」という言葉は、「困っている誰かの将来により良い選択肢を増やす」ことで社会を良くするという定義をしていて、そこに共感するメンバーが入社していて、さらに仕事をする中で自分の努力が誰かを幸せにしている体感を持ってほしいです。それが最終的には自分の幸福へと連鎖していくと信じています。
新卒の人とか入社したばかりの若い人には最初はなかなか理解しづらい部分も多いと思いますが、日々働いている中である日「あれ、これってもしかして誰かのためになっていて幸せなことなんだな。」って気づくと思うので、そういう場としてのミライユであり続けたいなと思います。余談ですが前職の僕は、「俺がやる!俺ならできる!俺が!俺最強!」みたいな人だったので、当時の私みたいな人間はこの会社では採用されないですねきっと。
6.プロフェッショナルを追究する
これはシンプルなことですよね。誰かのために働くとか社会貢献をするっていうのは実はただ利益を出すより難しくて、人を幸せにするならそのスキルをつけなきゃいけないし、自分たちが誰かを幸せにしたいんだったら他の会社よりよいサービスを作って影響力を高めていく覚悟が必要。だから想いだけではなく、スキル面でもプロフェッショナルであってほしいと思っています。「想い」だけではダメで「力」も必要。「力」だけではダメで「想い」も必要。これはミライユの大切にしている考え方です。
一つでも欠ける人はどんなに仕事ができる人でも落とす
ミライユではこの6個のエレメンツを採用基準に設けていて、さらにミライユのロゴになっている6色の一つ一つにその意味を持たせています。
この要素を元に面接しているので、他の要件は満たしていても、多様性の考え方を持っていないと感じる人や、将来のビジョンが自分の幸福しか考えてないなと感じる人、人のために働くというキャリア像が描けていない人は、どれだけ短期的にパフォーマンスを出せるなって思う人でも結局採用に至らないことがほとんどです。
なぜこの6エレメンツができたのか?
自分の生き方を振り返って
なぜこの6つのエレメンツを決めたかというと、実はあまりポジティブな話ではないのではじめてするお話です。僕は、自己肯定感があまりなく生きてきてきました。モノを売ったり、WEBマーケしたりというような仕事のスキル面では自信がなくもないですが、自己肯定感はなかったように思います。
僕は今まで社会生活においては、人より優位に立つこと、上に立つことに気持ち良さを感じて生きていました。でもそういう人って結局は人はついてこないし、根本的な信頼関係は生まれてこない。そんな自分を理解しているから漠然と孤独感みたいなものは持っていたと思います。だからこそ昔の自分は外からの承認欲求は強かったのだと思います。
ミライユを立ち上げる前までの自分は、組織の中で上に行くことこそが社会的に有用な人材で、付加価値のある人材でそうすることで承認欲求を満たしていこうを生きていたと思いますが、今思うとそれは本当に勘違いだったと思います。
前職では自分が上に行くときには自らのスキル不足で退職してしまったメンバーも多くいて、会社の意向で守りたいメンバーも退職させないといけないという経験もしました。「これってなんの意味があるんだろう」って思いながらモヤモヤを少し感じながら24~5才ぐらいを生きていました。ただ仕事はめちゃくちゃ楽しかったし、成長体感もありました。
役割も与えられるし、メンバーもつけてもらえる。承認欲求という意味では満たされていました。ただし「それって自分の将来に対して意味あるのか?」って思うことや「この先10年後人として何が残るんだ?」みたいな漠然とした不安は感じていました。
6エレメンツは自分がこうなりたい理想を言語化したもの
新卒で入った会社では前述のようなモヤモヤ感や孤独感を抱えていました。だからずっとそういう感覚がトラウマのようになっているところもあるし、今まで生きてきた24、25歳くらいまでの自分のアンチテーゼにもなっています。だから、「自分ってこうあったらもっと人生幸せだったよね。」を、具現化しているのが今のミライユのなんでしょうね恐らく。
僕は決して大きな夢をもって生きてきたわけじゃないし、こんな自分になりたいって強く思って生きてきたわけじゃないので、そう思える人っていいなって思いますし、誰かのために働くって考えは昔の自分には全然なかったけど、そう思っている人は周りにはいて、「そういう人ってかっこいいな、うらやましいな」って思っていました。つまり6エレメンツは、本当は自分がなりたかったものを言語化したものっていうのが正しいんですね。
この6エレメンツを見るのは実はしんどい
これを見るたびに自分が一番遠いなってやっぱり思います。自分はできないなと思っているものをまとめたものですから。人に語る前に自分はこうじゃないといけないなと強く戒めながら生きています。メンバーとしてはこの6 エレメンツを持っている方を採用するので、年下の人であっても新卒であっても偉いな~って尊敬してしまいます。笑
秘密なんですけど実はこの6個を見るのはいつもしんどいです。自分で考えておきながら何を言っているんだという話ですけど。本来僕は、変化を起こしにはいきますけど、変化は楽しめない側の人ですし、多様性もなかなかスムーズに受け入れられないなと思うことも今でもあります。だからこそこういうのを持ってる人は「なんかいいな、魅力的だな」って思うわけです。
「バラバラな集団=ミライユっぽいよね」が魅力を感じるメンバー
多様性のところでもお話しましたが、ミライユには「バラバラであること=ミライユっぽさ」という価値観があるのが本当に特徴的です。よく会社をカテゴライズするときに「体育会系っぽい」とか「ストイックな集団」「ロジカルな人たち」とか言ったり聞いたりすると思いますが、ミライユの場合は、「全然バラバラな集団=ミライユっぽいよね」っていう感覚があります。でも最終的にバラバラを束ねるのは握っているのはやっぱりこの6つのエレメンツです。
それぞれの考え方があっても、結局導き出した答えに一体感があるんです。この6エレメンツを持ち合わせていることや、共感できる人たちが集まっている、つまりそれがミライユであり、「ミライユっぽい人」というような言葉で社内では共有されていて根付いてきています。きっと社員に「ミライユってどういう会社ですか?」って聞いたら、「社員が全員バラバラです。」って言うと思いますが、でも「なんとなくみんなミライユっぽいよ。」って答えるんじゃないかと思います。